第六回ロボットグランプリロボットランサー部門に出場したロボットです。予選 は通過して、決勝に進出することができました。決勝は30チーム中15位でした。 名前の由来はOchikobore of Kyoto Universityの略。製作チームが 機械研内の何も知識のない面子で構成されたことによります。
ロボット全体像です。「二階建て車両」のような外観です。
駆動部分は三箇所。両タイヤと槍を回転させるだけでいづれもステッピングモーターです。
もともと大小2つのアルミ枠に全てを詰め込む予定でしたが設計ミスにより少し
ごちゃごちゃした形になりました。特に電池の収納が少し苦しいですが、巨大なモータードライバー
三つと制御用H8、さらに一番上のメイン基盤をなんとかのせることが出来ました。
ランス上部にアルミ角材が浮いていますが、これはロボットの取っ手です。無意味に
見えますがこれは今回のロボ製作における最高傑作とまで言われるくらい便利なものでした。
車体の最下層、前部にはライントレース用センサー3つ、後部に的の目印であるマーカーを
読むためのセンサーが両側に一つずつあります。このセンサーは後にさまざまな問題を引き
起こします。
僕達はまず槍で挫折しました。槍はステッピングモーターで角度を決めて制御していますが
的を突いたときに槍の角度がずれると修正が出来ないのです。当初、的をついた反動など全く
考えていなかったのです。設計ミスです。そこで槍の初期位置に戻すためのセンサーをつける
ことにしました。あの取っ手は実はそのセンサーを取り付けるためのものだったのです。結局
このセンサーは廃案になり、代わりに取っ手の根元にスイッチをつけ、ここから随時初期位置を
測っていくことにしました。プログラム面で苦労しましたが槍はこれで完璧に動きました。
今回一番苦労したのはマーカーセンサーです。まず、センサーの位置が後方にあるため。マーカーを 読んだ時にはすでに的を通過してしまっているのです。そこで、発想を変えてマーカーは 「一つ先の的」のための目印とし、最初の的はマーカーを無視してプログラム制御で突くこと にしました。
マーカーセンサーの位置にも問題がありました。またまた設計ミスにより、センサーはマーカーの端 を読むことになってしまい、少し車体がぶれるとマーカーを読み損ねるのです。 この問題はついに最後まで解決しませんでした。原因に気付いたころにはもう機体を作り直す時間は 残ってませんでした。 たまにロボットがきれいに進んでマーカーを読める、という程度でした。
本番ではやはり片方のマーカーセンサーが機能せず、コース後半、的は両側にあるのですが 左しか突けませんでした。的をつけなくてもコース周回はできるようにプログラムを改良 したので完走することは出来ました。
設計ミスが多すぎました。僕達の未熟さが全面に出た機体ですが、製作はとても楽しく、 そして僕達を成長させてくれたと思います。